(2012年)
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9月20日
9月9日(日) 日本の課題、基礎教育からの再生 Next
 丁度ひと月ほどの前になるが、米国共和党次期大統領候補ロムニー氏がニューヨークでの資金集めパーティーで挨拶し、その中で、長期に及んで低迷する日本を反面教師として引き合いに出し、「我々は、今後没落する日本とは違う。今後10年、100年をかけて没落し、困難に苦しむ日本の様にはならない。」と強調した。また、別の機会に日本についての質問を受けた際には「日本は凋落の国。特に何も期待はしないよ。」とも。これらの言葉を日本の幕末の志士達が耳にしたならば、何と憤り嘆くことだろうか?
これ迄、日米間での首脳会談の機会の毎に、「さらなる日米同盟の進化を確認した。」とか何とか、いつも、その成果が強調されてきたものだった。寄らば大樹の蔭と頼りにする米国の次期大統領候補の認識というのがその程度なのであれば、何をか言わんや。「情けない」の一言に尽きるのではないか。米国の世界戦略の一環であるところの日本基地の負担を強いられていて、只、尻尾を振っているだけのようにも見える。
 80年代から導入されてきた日本のゆとり教育では、およそ3割もの内容がカットされ、先々の日本は大丈夫なのだろうかとの素朴な疑問は当初から感じていたものだった。逆に、「日本人に出来て我々に出来ないことはない。日本に追いつき追い越せ!」をスローガンに、特に教育に力を注いできた近隣のアジア諸国。特に、中国や韓国、台湾、マレーシア、シンガポール、インド・・・と言った処だろうか。結果は歴然として現実に至っているのが実情ではないだろうか。
 かつて、「ジャパン・アズ・ナンバーワン」、「21世紀は日本の時代になる」と、世界の多くの経済学者等からも持て囃されたり、予言も聞かれたものだったが、いざ、蓋を開けてみれば・・・、というか、その前の辺りから地滑りのように転落してしまったままの日本の現状がある。
 戦後の日本は、自らの高度経済成長を経て、一方では韓国や近隣諸国の経済成長を支え、助けてきた。例えば、20年位前迄の、韓国に技術供与して逆輸入されるようになっていたテレビ等では、価格の安さだけが魅力で、日本製品としては最先端の高機能テレビを開発販売という商品の住み分けで共栄共存出来るというのが日本側の考え方であったようだが、先方側の思惑というのを果たして読めていたものだろうか?
今や、世界を駆け巡り、一世を風靡していた日本の代表的メーカーがことごとく青色吐息なのが現状であり、外国メーカーに支援をお願いする様な状況に陥っている現実がある。支援要請を受けた外国メーカーからの条件では、「見返りに、最先端の技術を提供しろ!」と迫られている。
特に、中韓露では、今日の日本の現状を嘲笑している様な態度というのは、テレビで見るキャスターや政府広報官の表情や態度にも露骨に見受けられることがある。
 かつて、スパイ天国とまで言われていたこともあった日本の知財管理の甘さ、裏目に出た日本人の楽観・寛容さ、相手側の心を読めない日本人、といろいろな要因はあっただろう。さらには、「ものづくりの日本」との自信と誇りは良いとしても、奢りと油断もあったのではないだろうか。
 再生への道はあるのか・・・?
かつての青少年時代に殆ど勉強をしなかった自分が言うのも変な気はするのだが・・・、今日ほど日本の次世代を担う子供世代からの基礎教育強化の必要性と重要性を感じたこともない。オーバーフロー気味の個人についても無理やりに同水準を詰め込もうとするだけではかつてと同じ詰め込み主義の破綻を来すだろうが、学習面だけに限ることではなく、様々な分野での適性や能力ある個人については、さらにそれを引上げるための支援や教育体制が整備されれば、中長期的には日本の次世代に向けての人材も育ってくるものだろう。否、日本再生に向けて喫緊の課題だとも言えるだろう。

9月20日(木) 中国アウディ販売店店頭での反日横断幕事件
中国雲南省のアウディ販売店店頭で、「日本人を皆殺しにしろ! 自分たちがどうなろうと尖閣は譲らない!」の横断幕を作ったとの事件。以下は、日本アウディの公式twitter上でのお詫び文だとか・・・。 「この度は不快な思いをさせてしまい申し訳ございません。ドイツ及び中国 のAudiに対し報告をしており、事実関係を確認中です。」と。 結局の処、企業の指示によるものではなく、現地従業員が勝手に作ったことが判明したとか・・・。それにしても、何で、当の現地中国アウディからの説明とお詫びではなくて、日本アウディからのお詫び文なんだろう? それに、上のお詫び文面では、誰に対して詫びているんだろう? 現地従業員が勝手にやったとは言っても、掲載の写真に沢山の販売店スタッフらしきが写っているということは、場合によっては、企業体そのものからの指示ではなかったとしても、店長の指示とか、或いは了解くらいはあったのではないだろうか? 等々の疑問も・・・。 これだけの悪辣な暴言を受けてまで、アウディ車を買う気になる日本人がいるだろうかとさえ思ってしまうのだが・・・。